大化け間近の5194相模ゴム工業が間髪入れずに超大型投資を英断
今回のメモは5194相模ゴム工業の刺激的な発表についてです。
内容は
過去3年で年商並みの設備投資を行ったヘルスケア事業に、
更に年商以上の設備投資を行う!
というものです。
個人的にはこの投資は成功すると思うし、
現時点で最終的に会社の利益水準を4~5倍に引き上げると考えています。
まぁいつもの妄想ですけど、ちょっと長いので二回に分けて考えをアップします。
同社はいわずとしれたコンドームの国内大手で、
ゴムではないウレタン製(熱伝導性が良く人の温かさをゴムより感じやすい)で
有名な「サガミオリジナル」ブランドを展開しています。
直近では薄さ0.018ミリ、
通称「001」が絶好調で売れまくっています。
001は2015年6月に売れすぎて一旦生産を中止した経緯がありますが、
2016年5月の再販後も売れまくっており、
その形は2016年3月期と2015年3月期の第一四半期業績にも非常に良く表れています。
察するに、
生産能力が足らないので新工場建設を発表したというのが
今回のニュースでした。
さほど話題にはなりませんでしたが、
「40億円」という投資金額は
同社のヘルスケア事業の年商をゆうに超える金額で、
経営陣もかなり大英断を下した印象があります。
※2016年3月期ヘルスケア事業の年商は32億円
しかも、驚くのは前期までの3か年で既に30億円も設備投資を行っている点です。
こんなイケイケな投資をしている企業は稀で、
こないだ潰れた第一中央汽船を思い出しました(笑)
※以前のメモ→第一中央汽船みたいな「勝負の仕方」をする企業をウォッチすることは大きなリターンを生む「変化」を生み出しやすい
http://aako01jp.blog.fc2.com/blog-entry-298.html
今回のメモはこの大型投資の背景についてです
ポイントは二つ(いずれも推定)
一つは絶好調で超採算の良いポリウレタン製のサガミオリジナル001増産、
二つは投資金額・土地面積から001は2倍以上の生産能力が増強される
という点です。
新工場の建設予定地は、マレーシアペラ州と
現在の基幹工場を同じ州の予定です。
現在、相模ゴムは2種類のコンドームを取り扱っています。
ゴム製とポリウレタン製で、
絶好調の001はポリウレタン製で全量をマレーシア工場で製造してきた経緯があります。
001人気と極薄製品への親和性のあるアジア圏輸出に対応するために
新工場もその流れを汲みそうです。
肝心な生産能力などは不明ですが、
新工場の土地面積は現工場より10%程度広い20000㎡を計画しています。
すごく雑ですが、
現工場の帳簿価格は32億円で機械装置25億円、建物5億・土地0.2億です。
土地価格はかなり上昇しているんだろうけど、
40億円という投資金額の内投資振り分けも似たようなものになるのではないでしょうか?
既存ラインにはゴムコンドームのラインが一部含まれますが
純粋にポリウレタン用の機械装置を入れるのであれば、
好採算品の生産能力は倍以上になっていてもおかしくありません。
001を好採算と決めつけている件に関してですが、
単純な推定をしています。
コンドームはの生産ラインは
ゴム製もポリウレタン製も製造方法が同一、
かつ
薄さが違えどやはり製造方法は同一
で、
001も002もガラスの型を素材のプールに入れて乾かすということをしているようです。
一方で、
001は002と同じ生産方法ながら、
001は原料が3割減って単価が1.5倍
と革命的な変化が起きています!
実際、
001を1~2か月販売していた2015年4-6月と2016年4-6月はヘルスケア事業の
営業利益率が37%、42%となっています。
40%近い水準と極めて高い水準でした。
001を販売していない時期を二例出します。
例えば
- 2015年7月~2016年3月(9カ月)の営業利益率20%、
- 2015年3月期は同29%
であることから、
その差が良くわかると思います。
察するに001は非常に高採算ということです。
そんな製品が去年のインバウンドで国内のみならず海外、
特にアジア人に注目され爆発的に売れました。
爆発的に売れたのはいくつか要因があると思いますが、
薄さを求めている、
品質への信頼度
などがキーポイントのようです。
海外では品質問題がコンドームでも同様にあり、
巨大マーケットの中国では、
直近でも一つの省だけで100万個以上の不良品が回収されるなど、
現地製のコンドームに不安を持たれています。
既にオカモトのコンドームが受け入れられているように
そういった背景を武器に日本製品への信頼度が高いこと、
加えて、
サガミオリジナルはとにかく薄い!
薄さだけでなく、熱の通りやすいウレタン製というのが
使用時の一体感を気にする民族的な親和性の高さから
一気に注目されたという背景があります。
001は絶好調で国内需要だけでも手一杯なんだけど、
海外開拓余地も十分ある、
だからこのタイミングで
今のヘルスケア事業の年商よりも2割以上多い
40億円投資しようという大英断に至った
と考えています。
個人的にはこの投資は十分勝算があるし、
これが成功の暁には相模ゴムという企業が一段と飛躍するだろうと印象を受けています。
まぁその前に2017年3月期に第一段階の大変化が訪れそうですけどね♪
これについては次回また
先物・原油で下手こいて退場間近な身です。
最後のブログとなるかもしれないので、ぽちっと応援してくれると嬉しいです☆
それだけの投資をすると経常利益にかなり影響がでそうですね。
来期利益減だと株価的にはよろしくないかと。