7211三菱自動車の増資条件は良好、「アウトランダー」もいい感じ!
昨年来気にしていた7211三菱自動車の増資がしっかりと決まりましたね。
翌日の株価は4%近く下落していましたが、
個人的には結構いい条件で終わったな~
と感じています。
増資の資金で優先株を償却するので、
もう優先株の配当(払ったことはないが利回り5%)を気にする必要がなくなりました。
多くの記事がそこまで報道しています。
だけど、大事なのは、
「IFRSを導入した場合、優先株の配当を支払い利息に計上する必要があって、
損益計算書の見た目を悪くする可能性があった」
ってことじゃないでしょうか?
もし、
① 業績が回復し、優先株を償却せずに配当開始
② IFRSの適用発表
となった場合は100億円以上の支払利息を計上することになっていました。
それだけで10%近い利益押し下げ要因になったはずです。
三菱自動車は未適応会社ではありますが、
三菱のトップ企業はいずれも導入していることからその懸念は結構あったと思います。
けど、今回の増資でそれは回避出来たわけです。
御三家の支援で買い入れの条件(25%引き)だっていいでしょう?
だから
「個人的には結構いい条件で終わったな~」
と、感じています。
それに、
三菱自動車はあくまで自動車メーカーなので
どんな時に注目するかといえば、
「売れる商品がある」
時ですよね。
それが王道。
特に三菱はコスト削減で「最高益」を更新する体質まで会社のステージを上げてきました。
次のステージはとにかく販売増に結びつく商品力です。
その点、今の三菱自動者は化ける要素が出てきました。
プラグインハイブリッドの「アウトランダー」がその代表です。
2013-2014日本カーオブザイヤー、イノベーション部門賞受賞という
アドバンステクノロジー系では受賞の常連にもなりました。
アウトランダーはモーターのみでも60km走行が可能(カタログ数値)、
実際でも40km以上行けるようです。
車重1.8トンのSUVでパワーも2ℓと
これまでの「リーフ」「アクア」「プリウス」などのエコカーとは一線を画したサイズで、
まさにニッチ市場で販売したことで
大型が好きな層からかなり注目される存在になっています。
海外は好調だし、もし、このアウトランダーの好況が続くようであれば
三菱自動者はこの分野のディファクトスタンダードになりえるだけでなく、
大きく業績を改善させるはずです。
100万台規模の会社でワンヒット出た場合の業績インパクトは
富士重の決算を見ればわかると思います。
そういう変化がありえそうだからこそ、三菱自動車の行方を注視しています。
まずは業績変化率を悪化させるリスクであった優先株の配当がなくなったことで、
よりシンプルに会社動向を追えるようになったと感じています。